指定自動車教習所の送迎事故から学ぶ

教習所が起こした悲しい事故

ネットニュースやテレビなどで報道をされていますので既にご存じの方も多いと思いますが、先日、自転車に乗っていた小学校低学年の女の子が指定自動車教習所の送迎用ワゴン車(以下、送迎バス)と出合頭に衝突し意識不明の重体となる交通事故がありました。

送迎バスのドライバー(男性57歳)は過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕され、詳しい事故の原因が調べられています。

被害に遭われた女の子の1日も早い回復を祈るばかりですが、教習所業界の人間として非常に残念な事故であるとともに、私共としても全国に8校の教習所を運営しているだけに、明日は我が身であり、身の引き締まる思いでもあります。

安全運転の教育機関としての責任

送迎バスを運用している事業者に多い傾向としては、運転経験や車両感覚的な問題による物損事故が多いと思います。

教習所も同様なことが言えると思いますが、教習所の送迎バスの状況としては、

・内製により教育を行い送迎ドライバーの養成を行なっている(筆者の出身校である多摩校の場合は1ヶ月間の養成期間)

・高齢ドライバーや教習指導員の卵が運転していることがある(もちろん教習指導員が運転することもある)

・教習は50分の教習時間+10分の教習準備時間=合計60分 というサイクルを厳格に回しており、時間に追われることがある

また、教習所という、安全運転のできる初心運転者の育成や地域の交通安全センターであることを使命とした機関であることから、そのお客様である教習生を送迎するドライバーは、常に模範的な運転を要求されるだけでなく、地域社会から見ても、走る広告塔としての役割とともに、その運転行動の一挙手一投足を見られています。

これらの積み重ねによる地域社会からの信頼は非常に大きいものがあり、それを裏切ってしまったという意味でも、その責任は重いと感じます。

日頃から走り慣れた道を走る油断

教習所の送迎には2タイプあり、決められたルートを周るルート送迎と予約制でお客様の学校や駅、自宅や自宅付近までお迎えにいく様な個別送迎といった形態をとっているところがあります。

ルート送迎ですと同じルートを毎時間走行することになりますが、送迎バスにとっては毎日走っている道路、また、子供にとっても通学路や自宅付近の通り慣れた道では油断が起こりやすく、過去に不安全な行動をしても事故にならない経験を積むと、それが安全と勘違いすることがあります。

負の成功体験の繰り返しが油断を生み状況判断を誤らせ、重大事故のリスクを高めます。

子供にはヘルメットの着用を!

交通ルールを教えてあげる、日頃から模範的な行動を家族がするといったことも大切ですが、自転車事故から子どもの命を守る方法は…ヘルメットの着用です。

参考に道交法を共有しておきます。

【道路交通法 第63条の11】

児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

自転車乗用中の交通事故で亡くなられた方は、約6割が頭部に致命傷を負っています。

ヘルメットを着用していたら助かる命がたくさんあったはず、


出典:警察庁HP 交通安全のための情報より

大切な子供や孫の命を守ってあげる為にも、ヘルメットの着用をお願いします。

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