新型コロナウイルスが交通安全に与える影響

春の交通安全運動

春の全国交通安全運動が、4月6日から15日までの10日間実施されました。

入学や進学の時期を迎え歩行者が増えることから、歩行中の子供の安全確保と高齢運転者への安全運転など、関係省庁や自動車業界が一丸となって、交通ルールの遵守と交通マナーに関する呼びかけを行う予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響もあり、交通安全イベントや街宣、街頭、駅立ちなどの活動も全て自粛となりました。

残念なことですが、春の全国交通安全運動をあまり感じられなかったのではないかと思います。

都内の交通事故は減少したが…

そんな中、警視庁によると、1月から3月までの交通事故の件数は6664件で、去年の同じ時期に比べて15%減少しました。

新型コロナウイルスの感染拡大で外出を自粛する動きが広がり、交通量が大幅に減少したためとみられます。

しかし、事故による死者は34人となり、昨年の同じ時期に比べ5人増えています。

交通量が減ることで、車の流れが良くなり、車のスピードが出やすくなっているうえ、あおり運転などの運転行動や歩行者の飛び出しも増えたためとみられています。

人や車の動きに、大きな変化

警視庁は1976年から45年間続く、警視総監による新小学1年生への横断歩道の渡り方の指導を今年初めて中止しました。

その他、春の交通安全運動に予定されていた子ども向けの各種イベントも、自粛となり、新1年生をはじめとする地域の子どもたちへの交通安全教育は実施できていない状況となります。

これは交通教育の従事者として、とても心配なことです。

今は新型コロナウイルス感染拡大防止対策の中で、人や車の動きに大きな変化が現れている時となります。

交通量の減少もそうですが、休校中の子供が重大事故に遭ったというニュースを目にし、学校の休校期間は、子どもたちが思わぬ時間帯に、思わぬ場所へ出かけることを想定しなければなりません。

今後のリスク回避

現在は全国的な緊急事態宣言により多くの教習所が臨時休校を行っていますが、企業としても新型コロナウイルスの影響で新入社員向けの交通安全教育や各種新人研修が思うように実施できない状況が続いています。

終息後の企業活動における新入社員への教育不足や交通事故防止への知識不足など、今後の安全な企業活動への影響を考え、終息後のプログラムを検討して行かなくてはいけません。

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また、自粛中の各ご家庭で、特に低学年のお子さんをお持ちの保護者の方々は、やむを得ず子どもが外出する際、できるだけ同行し、危険なポイントを教えるなど、休校中に事故に遭われることのないように十分注意を払って頂ければと思います。

最後になりますが、皆様の安全と新型コロナウイルスの1日も早い終息をお祈りしています。

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