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熱海市の土砂災害から学ぶこと
記録的な豪雨による土石流災害
2021年7月2日から3日にかけた記録的な豪雨により、静岡県熱海市伊豆山では大規模な土石流が発生しました。
皆様の中には、熱海へご旅行で訪れた方や会社の支店や営業所などの拠点があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
発生から1ヶ月が経ち、死者行方不明者27名、損壊家屋131棟と甚大な被害に見舞われ、私共のマジオドライバーズスクール熱海校もある事から、災害ボランティアの輸送支援として、1週間、現地にて活動を行なってきました。
その中で地元の方のお話を伺う限りでは、普段から小さい規模の土砂崩れはあったが、これだけ大きい規模はなかったと、想定をはるかに超えることが起こったことは明らかでした。
被害の甚大化
県はこの土石流の最上流付近に、「開発行為」による盛り土があったとしたうえで、これを含む土砂の崩落が「被害を甚大化したものと推定される」との見解を公表しています。
この様にいつどこで起こるか分からない災害に備えた対策は、家庭でも会社でも必要なことだと再認識しておきましょう。
災害発生時の5段階の警戒レベル
私が現地を離れる日は台風10号の影響により、被災地には警戒レベル4の避難指示が発令され、国道は通行止めとなっていました。
意外と内容が知られていないこの警戒レベルですが、この機会に知識として学んでおきましょう。
警戒レベルとは災害発生時の危険度と取るべき避難行動が分かるように、レベル分けされた防災情報のことです。
対象となる災害は、大雨・氾濫・洪水・高潮・土砂災害の5つとなります。
▪警戒レベル1 災害への心構えを高める(気象庁が発表)
気象庁のHPなど、防災情報の収集
▪警戒レベル2 避難行動の確認(気象庁が発表)
避難場所や避難経路の確認など、避難行動の確認
▪警戒レベル3 高齢者等避難(市町村が発令)
避難に時間のかかる高齢の方や身体が不自由な方は危険な場所から避難
▪警戒レベル4 避難指示(市町村が発令)
対象の地域の方は全員避難
▪警戒レベル5 緊急安全確保(市町村が発令)
既に災害が発生している状態で、緊急安全確保が発令されてからでは避難が難しい状況なので、警戒レベル4までに必ず避難
災害から身を守るための対策
私達は家庭でも社内でも、災害から身を守り、かつ、被害を最小限にとどめるために予め対策をとっておく必要があります。
▪避難場所、避難経路の確認
地域の避難場所と避難経路は、国土交通省が提供している「ハザードマップポータルサイト」で確認することができます。
ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/
ハザードマップには、被害予想区域・被害の範囲・避難場所・避難経路などがまとめられており、安全に避難するのに役立ちます。避難指示が出た際に、速やかに行動できるよう平時に予め確認をしておきます。
▪飲食料の備蓄・防災バックの用意
災害が起きると、電気やガス、水道などのライフラインが停止し、復旧までに時間がかかることが予想されます。長期保存ができる飲料水や非常食を備蓄しておきます。
▪家族や社内での安否確認方法を決めておく
災害時は電話の回線が混み合い、つながりにくくなります。災害用伝言ダイヤルやSNSサービスを活用して、お互いの安否が確認できるよう家族や社内で共有しておきましょう。
家族や社員の生命を守るためにも、家庭内や社内での防災体制について改めて考えさせられる機会でした。
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