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脱落タイヤの威力
タイヤの脱落
先日、国道を走行していた大型トラックの左側後輪から、直径1メートルほどのタイヤ2本が脱落し、転がった1本が中央分離帯や反対車線を越え、約500メートル先の歩道を歩く同市の男性にぶつかる事故がありました。
被害に遭われた男性は背中にタイヤが直撃し、大動脈解離と肝臓損傷、さらにろっ骨を折る重傷でしたが、500メートル転がった後に、これだけのダメージを与えるタイヤの威力は凄まじいと感じます。
重さ90kgの威力
タイヤの重さは乗用車が約15kgに対して大型車のタイヤの重さは約90kgあますが、国土交通省が公式YouTubeチャンネルで公開している実験映像では、時速60kmで走るトラックからタイヤが外れ、30メートル離れたダミー人形にぶつかる想定の映像があります。
出典:国土交通省 公式YouTubeチャンネルより
ダミー人形の体は、タイヤに沿うように折れ曲がり、頭もタイヤに打ちつけられています。
ダミー人形が受けた衝撃は、人間だったら、頭蓋骨やろっ骨などが折れ、大動脈が破裂するなど、死亡に至る可能性が高いという結果でした。
タイヤ交換から1ヶ月が多い
出典:国土交通省 公式YouTubeチャンネルより
タイヤは交換してから1か月以内に脱落するケースが事故全体の6割で、取り替える際にボルトやナットの状態を確認して確実に締め付けることはもちろん、50キロほど走ってから再度締めつける『増し締め』を行うことが必要となります。
増し締めが必要なわけ
タイヤ交換直後は、走行距離に伴ってナットやボルトの金属どうしがなじんで緩まる「初期なじみ」が起きるため、50キロから100キロ走ったタイミングを目安に、緩みを締め直す「増し締め」を行うことが推奨されています。
1本が「初期なじみ」を起こして放置されると、そのほかに負荷がかかって緩みを生じさせ、結果的に外れる事故につながるリスクが高いところを知識として持っておくとよいでしょう。
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