模範を示す大切さ

運転の指導方法

先日、お客様のお話を伺っている際に、「上司や先輩が部下の運転指導をする際に、どうやって教えたら良いのか?』という質問を受けました。

過去にも同様なご質問をいただいたケースがあり、同様のお悩みを抱えていらっしゃる企業のご担当様は多いだろうと思い、とっても簡単で大切な運転指導法を1つ共有をさせていただきます。

模範運転の大切さ

かの山本五十六(連合艦隊司令長官)の名言で「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」という言葉がありますが、最も簡単であり大切な指導方法は、自分が手本となって良いモデルになり「やってみせること」です。

皆様が教習所で免許を取得した際に、指導員が教習の最初に説明を交えながら運転を見せていたのを思い出せますか。

これを「模範運転」といいます。

こうした教習指導員が示す模範運転は、運転操作や判断を習得させるのに効果があり、模範運転を示すことで、観察者は体を動かしていないにも関わらず、「観察することによって、目標となる運転操作や判断のイメージをつくる」ことができます。

同様に部下や新入社員は、上司や先輩の運転行動からありのままを学びとっています。

負の学習をさせてはいけない

気を付けなければならないことは、部下や新入社員は上司や先輩の運転行動を観察することによって模倣し、学習を行なっていきますが、先輩が日頃から速度オーバーや割り込みなど、ルールを遵守できない運転行動を行なっていれば、負の学習を行う危険性もあるということです。

したがって、上司や先輩は新入社員や後輩に対し、運転に望ましい具体的な目標を提供するものでなければならないことを理解し運転を観察してもらう必要があります。

模範運転のポイント

そこで、上司や先輩がより効果的な模範運転を行う上で幾つかのポイントがあります。

これは、観察者である部下や新入社員が、模範運転を見て自分の運転と比較し、新たらしい行動を学んだり、すでに身についている行動や習慣が修正されたり、置き換えられるようにするための工夫といえます。

例えば、

1、何に注意すべきか、観察のポイントを明確に示す
2、大切な点は、繰り返したり、誇張したり、ゆっくりにして印象に残す
3、言葉を適切に加える

しかし、こればかりを意識するのではなく、より多くのことをありのまま学んでもらう為には、普段からルールを理解し遵守するといった基本的な運転をしっかりと行なっていれば、特別なことは必要ありません。

上司や先輩が良いモデルを見せることで部下は安心して観察し、「どのような状況でどんな運転行動を起こせばよいか」という見通しがつきます。

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