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能力の限界とヒューマンエラー
移動速度の変化と動体視力
私たち人間は、動いている物体の速度や距離を正確に判断する事が苦手です。
これは、動く速度が速ければ速いほど顕著に現れます。
人類の長い歴史の中で数百万年以上、時速4km程度で歩行してきたのち、ここ100年足らずの間に、私たちは高速で移動できる「車」というものを手に入れました。
地上を安全に歩いて移動するセンサーとして数百万年発達してきた視覚や聴覚が、急激な速度の変化についていけないのは当たり前のことなのかもしれません。
私たちの持つ動体視力は、加齢や過労のほか、身体的な影響による低下によって、動いているものの速度や距離の判断を間違える、見誤るといったことに繋がる事があります。
情報処理能力の限界
ドライバーが考えるより、交通場面は複雑で、他の自動車・自転車・歩行者・交差点・カーブ・障害物・信号・標識・標示など、数えきれない情報を短時間で処理しなければなりません。
仕事でも、短時間で多くのことを処理しようとすると私たちは間違いやミスが多くなるのは誰しも経験があることかと思います。
個人差はありますが、人間の情報処理の速度や容量には限界があるため、決まりきった動作は、慣れるにしたがって無意識に手足が勝手に動くといった自動化ができるようになっていきます。
運転技量的に運転動作の自動化がなされない場合、また走行速度が速い・対応する時間が少ないなどという時には、情報処理の限界を超え、間違いやミスといったエラーを引き起こす要因となります。
人間の能力の理解
今回は、動体視力と情報処理の点で、「人間には能力の限界があり、間違いやミスといったエラーが起こりやすいこと」、また、詳しくは触れませんでしたが、「それらの能力には個人差があり、自分自身の能力を客観的に把握しておく必要があること」をお伝えしました。
特に運転適性検査といったツールをうまく活用することで、自分自身を理解しておくことは大切なことなのかも知れません。
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