止まってみることの確実性

マルチタスクが当たり前の世界

私たちは日々の忙しさから、時間に追われる生活を送っています。

そのため、何かをやりながらでもできる「マルチタスク」が重要視されるようになりました。

しかし、運転時のことを考えるとマルチタスクは必ずしもプラス面ばかりではありません。

このマルチタスクと「止まってみることの確実性」を考える上で大切になってくるワードはたくさんありますが、ここでは「動体視力」と「注意力の分散」について考えていきます。

個人差もある

動体視力とは移動中の物体を見ることができる視力のことで、車や自転車、歩行者など交通参加者として動くものを視認することができます。

動体視力は人によって異なり、刺激に敏感な人もいれば、そうでない人もいます。

止まって見ることにより、動体視力に頼ることなく道路状況をしっかり確認することに努めつつ、子供や高齢者の動体視力は低いことが多いので、企業ドライバー側がより気を付けなければならないことになるでしょう。

また、人間の脳は注意力を同時に複数のタスクに分散することで、集中力や処理効率が落ちることが知られています。

そのため、注意力の分散を回避するためには、複数のタスクを分割して順次行うなどの方法があります。

止まってみることの確実

動体視力や注意の分散のワードを考えると「止まりながらみる」「減速しながらみる」「退がりながらみる」となり、特に「止まってみる」ことで動体視力の影響もなく、止まること、見ることを別タスクとすることで注意の分散による影響もなくなります。

止まって見ることは簡単に言えば、「作業に手間をかける」ことになります。

そのため、「時間がない」「急いでいる」といった理由から、本来すべき運転行動を省略する方もいらっしゃいますが、何かで「急いでいる」という状況のときほど、「止まって見ることの確実性」が必要になってくるのではないでしょうか。

新入社員においては、特に後退や車庫入れで気を付けていただきたいですね。

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