地震災害時の正しい運転行動

2024年8月8日夕刻、九州地方・日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。
この地震の発生に伴い、南海トラフ地震の想定震源域では大規模地震の発生可能性が高まっている、とも言われています。
それではもし、車を運転中に地震災害に見舞われてしまったら…運転者あるいは車の所有者はどのように行動すべきでしょうか?
今回は、“もしも車を運転中に地震災害に遭遇したら”をテーマに、二択でその正しい運転行動について一緒に考えていきたいと思います。

ケース1.運転中に大きな揺れに見舞われたとき

設問:運転中に大きな揺れに見舞われたとき、運転者がとる次の行動は○か、×か?

① さらに大きな揺れに備え、できるだけ速度を上げてその場を離れる
② 揺れや地鳴りを聞き取りやすくするため、ラジオは切っておく
③ 車を道路に置いて避難する場合、盗難に遭わないよう鍵を忘れずにかけておく
④ 車を道路に置いて避難する場合、いつでも動かしやすいように窓を開けておく
⑤ 津波の到達までに時間があれば、車に乗ってできるだけ遠くに逃げる

【解答】

設問 正解 正しい行動
× 直ちに停車する又は直ちに停車できるよう低速で走行します
× 情報を入手するためラジオはつけておきます
× 作業車両の妨げにならないよう鍵はつけておきます
× 火が車内に燃えうつらないよう窓は閉めておきます
× 渋滞による逃げ遅れを避けるため車の使用は避けます

ケース2.災害が発生し交通の規制が行われたとき(※1)

設問:災害が発生し交通の規制が行われたとき、運転者がとる次の行動は○か、×か?

① 車の規制が行われている道路の範囲から、車はできるだけ移動させない
② 車で速やかに移動できないときは、その場に駐車して離れる
③ 警察官の指示待ちでいるのではなく、自ら考えて行動する
④ 警察官の命令であっても、納得がいかなければ自分が正しいと思う行動をとる
⑤ 警察官がいない場合、自衛官や消防吏員(※2)の指示には従わず周囲の行動に同調する

【解答】

設問 正解 正しい行動
× 規制が行われている道路以外の場所へ速やかに移動させます
× 緊急車両の妨げにならないよう左に寄せて離れます
× 個々の判断による行動は避け、警察官の指示に従います
× 個々の判断による行動は避け、警察官の命令に従います
× 周囲に惑わされず自衛官や消防吏員の指示に従って行動します

※1 災害発生時は、「災害対策基本法」「原子力災害対策特別措置法」を根拠に交通の規制が行われることがあります。
※2 市町村の消防本部・消防署に勤務する消防職員のうち、階級を持ち、制服を着用して消防活動に従事する職員をいいます。いわゆる消防士のことです。

今回は、“もしも車を運転中に地震災害に遭遇したら”をテーマに、二択でその正しい運転行動について一緒に考えてきました。
正しい選択はできたでしょうか?
我が国は、南海トラフはもとより4つのプレート上にある地震大国。故に、いつ、どこで、地震災害に遭遇しても不思議ではありません。
“自分だけは大丈夫”と考えてしまう「正常性バイアス」に惑わされることなく、正しい運転行動がとれるよう、常に“もしも”をイメージして運転する癖をつけておきましょう。
※記事の一部を訂正して掲載しております(令和6年8月22日)

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