『エコドライブ推進月間』に学ぶ安全運転①【発進編】

11月は『エコドライブ推進月間』です。『エコドライブ推進月間』とは、警察庁をはじめとする関係4省庁※で設置する連絡会によって毎年11月に推進されるエコドライブの啓蒙活動です。
(※警察庁ほか、環境省、資源エネルギー庁、国土交通省)
地球の環境保全に異を唱える人はいないと思いますが、その一方でエコドライブを現実の運転行動として実践している人はどれほどいるでしょうか?
今回は、『エコドライブ推進月間』を機に、環境に優しい運転技術を学ぶとともに人にも優しい運転=安全運転について考えていきたいと思います。

エコドライブ10~ふんわりアクセル「eスタート」

『エコドライブ10』とは、普及連絡会が策定する具体的な運転技術または心がけです。
その中から今回は“ふんわりアクセル「eスタート」”に着目してみましょう。
関係省庁のHPでは、発進時について下記のような運転方法が推奨されています。

ふんわりアクセル「eスタート」

発進するときは、穏やかにアクセルを踏んで発進しましょう(最初の5秒で、時速20㎞程度が目安です)。日々の運転において、やさしい発進を心がけるだけで、10%程度燃費が改善します。焦らず、穏やかな発進は、安全運転にもつながります。

「最初の5秒で、時速20㎞程度が目安」とは、具体的でとてもわかりやすい目安ですね。
ちなみに、前車に続いて発進する場合は、1秒数えてから発進するようにしましょう。
交差点で先頭車両になった場合は、先頭確認をお忘れなく。

急発進と道路交通法

エコドライブとは真逆の発進の仕方を、急発進と呼びます。
ときに、片側二車線道路の先頭で停止した後、信号が変わるや否やダッシュで隣車線から前方に割り込んでくる車に遭遇することがあります。
急発進をすると予期せぬ事態を引き起こす可能性が高まり、その結果、周囲の車両や歩行者の安全を脅かすことは言うまでもありません。
道路交通法には「急発進をしてはならない」という記載こそありませんが、場合によって第70条及び第71条5項の3に抵触する可能性があります。

第70条(安全運転の義務)

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

第71条5項の3(運転者の遵守事項)

正当な理由がないのに、著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる騒音を生じさせるような方法で、自動車若しくは原動機付自転車を急に発進させ、若しくはその速度を急激に増加させ、又は自動車若しくは原動機付自転車の原動機の動力を車輪に伝達させないで原動機の回転数を増加させないこと。

急発進に見る運転心理

急発進にはリスクしかないということが分かったところで、ではどうすればやめられるのでしょうか?
答えは簡単です。アクセル操作を優しくすればよいだけです。
しかし、分かっていてもすぐには直せないのが人間ということなのでしょう。
急発進をする人の運転心理には必ず「先急ぎ傾向」や「自己都合の優先・正当化・順法意識の低下」が見られます。
まずは、運転者が自分自身の運転適性を知り、管理者とともに有効な対策を打つことをお勧めします。

今回は、『エコドライブ推進月間』を機に、環境に優しい運転技術を学ぶとともに人にも優しい運転=安全運転について考えてまいりました。
弊社の安全運転研修においても、研修の中で「先急ぎ傾向」の指摘のある運転評価をよく目にします。
周囲の車速に同調しがちなのは、“協調性”を尊ぶ日本の教育に原因の一端があるのかもしれません。
また、“時間厳守”も称賛される日本の教育の特徴です。
社会人として一企業人として成すべき役割を果たしつつ、ひとたびハンドルを握ったならば全てにおいて安全を優先するマインドセットができるようになるといいですね。

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