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名誉?or不名誉?『一時停止率ランキング2024』
師走です。「足を止めてなんていられない」…現場からはそんな声が聞こえてきそうな季節になりました。
しかし、事業活動はともかく道路上の一時停止箇所では停止を怠ると重大事故につながります。
今回は、先月8日に公表された「信号機のない横断歩道での車の一時停止率」の全国調査結果(JAF)に触れ、安全運転の実態について考えたいと思います。
名誉あるBEST 3
既に調査結果をご覧になられた方も多いかと思いますが、2024年と2023年との結果を比較した結果、上位ランカーは以下の通りとなります。
2024年 | 2023年 | |
---|---|---|
第1位 | 長野県 87.0% | 長野県 84.4% |
第2位 | 石川県 80.9% | 石川県 76.4% |
第3位 | 岐阜県 75.2% | 栃木県 74.8% |
第1位ならびに第2位の各県は、不動でありながら停止率がアップしていることから、県民の多くが一時停止を当たり前のこととして習慣化できていることがうかがえます。
残りの十数%は県外からのドライバーでしょうか?だとすれば、ぜひご当地ナンバーの運転を見習ってほしいところです。
不名誉なWORST 3
逆に下から数えた方が早いという、たいへん不名誉な下位ランカーは以下の通りでした。
こちらは、福井県を除く3府県が入れ替わる結果となっていました。
2024年 | 2023年 | |
---|---|---|
第45位 | 福井県 34.7% | 福井県 26.7% 大阪府 26.7% |
第46位 | 北海道 34.1% | 佐賀県 26.2% |
第47位 | 富山県 31.6% | 新潟県 23.2% |
本年は富山県が最下位にランクインしてしまったため北陸勢が目立ちますが、その一方で石川県は高い一時停止率を維持しており、その落差が気になるところです。
また、福井県は昨年と同様にランクインを果たしてしまいましたが、悪い結果だけではありません。
停止率自体は8%の改善に至っています。今後のさらなる改善に期待しましょう。
一次停止“不停止”者数
さて、実際の交通にあっては割合から抱く印象と違反の絶対値(件数)が人口によって異なるはずです。
そこで、BEST 3とWORST 3の各県及び全国の免許保有者数と一時停止“不停止”率を掛け合わせ、それぞれの不停止者数を割り出してみました。
免許保有者数 | 不停止率 | 不停止者数 | |
---|---|---|---|
長野県 | 1,453,012人 | 13.0% | 188,891人 |
石川県 | 764,522人 | 19.1% | 146,023人 |
岐阜県 | 1,301,507人 | 24.8% | 322,774人 |
福井県 | 531,432人 | 65.3% | 347,025人 |
北海道 | 3,223,912人 | 65.9% | 2,124,558人 |
富山県 | 734,350人 | 68.4% | 502,295人 |
全国 | 80,510,910人 | 47.0% | 37,840,128人 |
このように見ると、停止率ナンバー1を誇る長野県はナンバー2である石川県より約4万人も不停止者数が多いことがわかります。
多くの地域住人が安全運転に努める傍ら、少なくとも1~2割程度存在する漫然運転者のために、今日もどこかの横断歩道で立ちすくむ歩行者の姿が目に浮かびます。
今回は、先月8日に公表された「信号機のない横断歩道での車の一時停止率」(JAF)の全国調査結果に触れ、安全運転の実態について考えてきました。
おらが村の一時停止率は誰もが気になるところだと思いますが、全国では免許保有者のおよそ半数が信号のない横断歩道では停止しないというのが実態です。これでは事故がなくなる訳がありません。
一時停止または減速及び制動の構えの習慣がない方は、横断歩道の端で待つ人が家族であっても突っ切るのでしょうか?
師走ですが、はやる気持ちを抑え安全運転で年末を乗り切りましょう。
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