運転者の心得~運転に必要な準備~

1月29日は「人口調査記念日」です。2024年1~11月の出生数は、前年比では5.1%下回る約66万人であったことが厚労省の公表によって明らかになりました。
少子高齢化の一途をたどる傍らで取り沙汰されるのが、高齢ドライバーの交通事故です。
交通事故は交通違反によって引き起こされるものですが、それでは交通違反を犯す運転者は高齢者ばかりでしょうか?

今回は、教習所で学ぶ学科第1段階第4項「運転に必要な準備」に立ち返り、運転への慣れについて考えていきたいと思います。

Q.以下に示す運転行動に共感できる場合は「YES」、共感できない場合は「NO」とお答えください。

①運転中の休息は時間で区切る計画など立てていられないため、疲労が限界に達していなければ運転を続けてもよいと思う。
②体調が多少優れない程度で運転しないとは言えないので、そのような時はエナジードリンクや市販薬で乗り切るのがよいと思う。
③業務中はあり得ないが、通勤時や休みの日くらいはクロックスなどのサンダル履きで足元をリラックスさせて運転してもよいと思う。
④時短につながるので、シートベルトの着用は発進しながら行うのがよいと思う。
⑤財布ごと運転免許証を置いてきたことに気づいたが、捕まらなければよいので取りに帰ることはないと思う。
⑥めずらしく高速道路を利用することになったが、安全運転をするので停止表示板は次回まで買いに行けばよいと思う。
⑦信号の停止中に上司から急ぎの連絡があり通話を始めたが、途中で切るとまたかけなくてはならなくなるため発進直後くらいまでなら通話してもよいと思う。

解説

一つでも「YES」に当てはまる回答があった方は、要注意です。
自身の都合、立場、環境によって交通ルールが変わることはありません。
また、回答を先読みして設問を読み飛ばしてしまった方は、別の意味で注意を要します。
経験則を判断基準にしているため、普段から大事な情報を見逃している可能性が高いと言えます。

下記の表は、運転者の年齢層別法令違反件数です。
交通違反を犯す年齢層は、運転経験が浅く無謀な運転を好む若年層に多いと思われがちですが、そうでないことがわかります。
むしろ、社会人としての経験が豊富で、場合によっては後輩・部下を指揮する立場になる年齢層がもっとも多いという結果に驚かされます。

原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別法令違反件数(2018年)

年齢層 人数 割合
10歳代 13,204人 3.3%
20際代 75,342人 18.5%
30歳代 62,398人 15.3%
40歳代 76,336人 18.8%
50歳代 61,346人 15.1%
60歳代 60,241人 14.8%
70歳代 43,941人 10.8%
80歳以上 13,947人 3.4%
全年齢層 406,755人 100%

出典元:「e-Stat(政府統計の総合窓口)」

まとめ

今回は、教習所で学ぶ学科第1段階第4項「運転に必要な準備」に立ち返り、運転への慣れについて考えてきました。
「運転者の年齢層別法令違反件数」では、20歳代から60歳代にかけては大差がないという点も特筆すべき点として挙げられます。
性格適性は過去の生活環境において形成されるものにつき、急に変わるとは考えにくいものです。
だとすると、年齢を重ねても一定数の違反者は今後も違反を繰り返すことが予想されます。
事故を引き起こす前に、早く過ちに気づくことを願うばかりです。
事故予防をお考えのご担当者は、予防策の一つとして『WEB運転適性検査』の利用をご検討ください。

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