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適性検査結果に基づく行動分析②~能力適性とその対処法~
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2月最終週となりました。
暦の上では立春・雨水を迎え春らしい季節に向かうところですが、寒気の影響により交通が大きく乱れているニュースが絶えません。
雪道や凍結した道路の運転は普段以上に気を遣うものですが、近年はクルマの性能が飛躍的に向上しているため、自身の運動能力を気にかけることなくハンドルを握っているドライバーも多いのではないでしょうか?
今回は、運転適性検査※でわかる能力適性とその対処法について、詳しく見ていきたいと思います。
(※運転適性検査の種類は「WEB運転適性検査」といたします。)
1.能力適性とは
能力適性とは、運動能力から見た受検者の運転適性です。
検査結果では、運転に関わる10項目の運動能力を0~5の6段階で評価しています。
以下より、評価項目とその対処法を見ていきましょう。
2.能力適性の評価項目
判断の速さ
受け取った情報を、正確に素早く理解し判断できる力のことを指します。
集中の持続
意識を集中させ、作業を一定水準で続けられる力のことを指します。
同時に複数のことを処理する力
複数の作業を同時に行ったり、注意を配分したり、作業の優先順位をつけられる力のことを指します。
細かい点に気づく力
細部まで目が届き、わずかな違いに気づいて危険を予測できる力のことを指します。
空間の把握と視野の広さ
空間を把握し、自分とは異なる視点の状況を想像して物事を考えられる力のことを指します。
思考のスムーズさ
素早く考えをめぐらせ、問題の解決方法を思いつくことができる力のことを指します。
落ち着いた行動
衝動的に行動せず、落ち着いて適切に行動できる力のことを指します。
能動的な行動
誰かの指示がなくても、自分で判断して行動できる力のことを指します。
計画を立てる力
先を見通して、計画を立てることができる力のことを指します。
客観的な自己理解
客観的に自分の状態を認識し、状況に合わせた行動ができる力のことを指します。
3.能力適性の対処法
判断の速さ
判断が遅い人はとっさの反応が遅れるため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・スピードを抑える
・車間距離を十分に保つ
集中の持続
集中力が続かない人は注意が散漫になりやすいため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・長時間の運転を控える
・疲れを感じる前に休憩をとる
同時に複数のことを処理する力
複数の作業の処理が苦手な人は意識が一点に集中しやすいため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・右折時の対向車と双方向からの横断歩行者・自転車の両方の確認
・左折時の後続車と双方向からの横断歩行者・自転車の両方の確認
細かい点に気づく力
細かい点に気づきにくい人は情報を見落としやすいため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・標識、標示を意識的に探す
・信号の変わり目、物陰からの飛び出しの予測をする
空間の把握と視野の広さ
空間の把握が苦手で視野が狭い人は車両感覚がつかみづらいため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・障害物を避ける際は十分にスペースを空ける
・後退・車庫入れを行う際は切り返しを多用する
思考のスムーズさ
スムーズな思考が苦手な人は進路変更に迷うことがあるため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・車線変更を行う際は早めにタイミングを図る
・追い越しを行う際は早めに後続の状況を確認する
落ち着いた行動
落ち着いた行動が苦手な人は焦って運転操作をしてしまうことがあるため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・状況に応じた次の運転行動を考えておく
・時間・心身ともにゆとりのある状況で運転する
能動的な行動
自ら行動に移すことが苦手な人は慎重になりすぎることがあるため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・合流ポイントで遠慮しすぎないようにする
・車線変更を伴う運転場面ではタイミングを見計らって加速できるようにする
計画を立てる力
場当たり的な行動になる人は運転経路を間違えることがあるため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・初めて訪れる街、初めて走る道路を走るときは前広に情報を収集する
・給油は半分をきったらスタンドに入るようにする
客観的な自己理解
状況把握が苦手な人はパニックになりやすいため、下記の運転行動を心掛けましょう。
・事故や工事での通行規制に遭遇しても気持ちを落ち着かせる
・トラブルが発生したときは深呼吸して気持ちを落ち着かせる
まとめ
今回は、運転適性検査でわかる能力適性とその対処法について、詳しく見てきました。
クルマの性能が進化しても、運転の主体がヒトであることに変わりはありません。
ハンドルを握るドライバー一人ひとりが能力適性に応じて運転行動を変えることができれば、間違いなく事故は減らすことができると思います。
クルマの性能の進化に期待を寄せるとともに、ヒトも進化を遂げることができるといいですね。
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