自動運転の意義

自動運転レベル3時代の到来

2020のビッグイベントといえば東京五輪ではないでしょうか。

世界最大の注目が日本に集まるなか、自動運転においても日本の技術を世界に大きく発信できるチャンスであるとも考えられます。

また、多くの来場者に自動運転を体験してもらうことで自動運転社会への理解が深まり、社会受容性を一気に向上させることもできるのではないかと思います。

自動運転レベル3の時代が到来し、自動運転車が夢物語から現実のものになり始めた昨今、自動運転の意義について考えてみましょう。

1、交通事故の減少

交通事故防止は自動運転車に求められる必須のシステムです。

これなしでは自動運転車が世に出ることはありえないでしょう。

2、渋滞の緩和

渋滞の発生原因として、①先行車のブレーキ操作が後続車へ連鎖して広がっていくケース②道路工事や事故などで物理的に交通そのものがストップしているケース③年末年始や大型連休などのときに道路のキャパシティを大きく超えてしまうケースが考えられますが、自動追従システムに代表されるように、コンピューターが速度制御を正確に行ったり、リアルタイムで混雑情報などを収集し、効率的な行程管理を行うことで渋滞緩和が期待されます。

3、生産性の向上と少子化対策

通販の普及や拡大や労働人口の減少により、物流業界における人手不足が深刻化していますが、有人の先頭車に無人の後続車が隊列を組んで追従する枠組みで、実現すれば物流業界の人手不足を補うことになります。

4、公共交通への応用

無人での自動運転は、定められた道を定められた時間に定期運行する公共交通機関との相性が良く、地方の公共サービス存続に貢献する観点からも注目が集まっているます。

5、迷惑運転の減少

人間は様々なタイプがいるように、運転手も千差万別です。あおり運転や乱暴な追い越し・追い抜きなどの迷惑な運転でイライラさせられることもなくなるのかもしれません。

6、国際競争の強化

日本として自動運転の技術開発と事業化に取り組むことは、日本の自動車関連産業の国際競争力強化の向上にもつながります。

7、運転免許資格の緩和

運転に要するスキルのハードルが低くなれば、年齢による制限や身体的な制限など免許取得に関する基準が変わる可能性もあります。

車が必要な高齢者や身体障がい者にとっては朗報となりますし、そもそも免許を必要としないケースも出てくるかもしれない。

過去には、オートマチック車(AT車)の普及を背景に1991年に道路交通法が改正され、運転免許種別にAT車限定が新設されましたが、これも自動運転により予測される変革と同種のものではないでしょうか。

未来へ

いかがでしょうか。

日本の様々な問題を解決してくれそうな気がします。

自動運転はただ、車が自動で走るだけではなく、日本の未来に大きな影響を与えることを知り、注目していかなくてはいけません。

教習所業界としては日本の免許制度の行く末がとても気になるところですが…。

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