緊張と気の緩み

緊張が解けてホッと気が緩む

皆さんは何かで緊張し、その後、緊張が解けホッとリラックスした経験はありませんか。

筆者の記憶に新しいところでは、慣れない首都高速の都心環状線を走ったとき、ハンドルが濡れるぐらい手汗をかいて、緊張しっぱなしで走行し、首都高を通過し終わったあとは、ホッと肩の力が抜けたのを思い出します。

こうして、心やからだがゆるみなく引き締まることや失敗(ここでは事故でしょうか)を恐れて心をはりつめ、からだをかたくすることを緊張といい、逆に緊張場面が終わり、ホッとして気が緩みリラックスすることを弛緩(しかん)といいます。

人間は緊張し続けると疲てしまうため、その緊張を解くためリラックスするように作られているのだと思いますが、お客様の交通事故のお話を聞く中で、営業から自社の駐車場に帰ってきたら、ホッとして車をぶつけてしまったなど、緊張状態の反動で気が緩み、リラックス状態になった時に事故が起きてしまうことがあります。

皆さんの会社でも、類似の事故やヒヤリハットはありませんか。

例えば、タクシーなどで言えば、お客様を降ろした後に、合図や後方を確認せずに発進してしまうなども、ホッとしたことによる気の緩みで起きるインシデントといえるでしょう。

しかし、逆に緊張しすぎて周りが見えなくなってしまったり、速度感覚が狂い速度が出過ぎてしまったり、ハンドルに力が入りすぎて確認している間に進路が変わってしまうこともあるので、緊張しすぎてもいけません。

適度な緊張は集中力が増しモチベーションが上がる

私たちは運転時に危険な対象を見つけたり、危険を予測すると「適度な緊張」状態になります。

この「適度な緊張」状態は、プロスポーツ選手などが一番力を発揮できる状態でもあり、車の運転でいえば、運転に集中し、危険を回避しやすくなる状態ですが、その反動により気が緩み、弛緩が発生します。

こうした弛緩、いわゆる気が弛んだ状態での事故を防止するために、私たちは緊張と弛緩のバランスを上手くとっていく必要があります。

ここで大切なことは、自分自身を客観的に認知する力です。

自分を客観的に認知する力を育む

例えば、極端な話ですが、

車を運転中、


・交通量は多いけど今は「適度な緊張感」で走行している。
・慣れない首都高に入ったら、案内標識もよくわからないし、どの車線に入ればいいのかも分からないし、「強い緊張状態」になっている。
・今、危険ゾーンを抜け、ホッとして「弛緩状態」になった。


こうして、自分自身を客観的に把握しながら運転できたらどうでしょう。

言葉を変えるとしたら、「自分自身の内面と対話する」でもいいかも知れません。

自分自身の思考や行動、状態を把握しつつ、バランスをとりながら「適度な緊張」を自分自身でコントロールすることを行なってみてください。

いつもと違った感覚で、社有車を運転できるかも知れません。

慣れてくると、今日は怒って機嫌が悪い、今日は気持ちが慌てている、今日は寝不足で認知が遅い、今日は疲れで判断が遅れている、などなど、今まで気が付かなかった色々な自分を認知できるようになり、運転行動をコントロールできるようになると思います。

余談

筆者は一応、教習指導員なので、自分が良くない運転をした際は、「今の運転は良くない!」と自分に注意をされ続けています…

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