空間認知能力と運転における重要性

空間認知能力とは

「空間認知能力」とは、空間にある物の位置・形・大きさ・速さ・向きなどを、素早く正確にとらえる能力のことをいい、空間認知能力が高い人は、実際に目の前にない物でも素早く頭の中で結び付けてイメージすることができます。

日常の場面で例えれば、地図を見て行き先を把握する、バスケットボールやサッカーのゴール位置をとらえ正確にボールを放つ、展開図を見て出来上がりの形をイメージする、といったようなときに発揮される力です。

スポーツの上達が早い・絵や図をうまく描ける・算数や理科の理解が早いといったことのほかにも、自転車や車の運転がうまい・事故に遭いにくい・時間の長さをイメージできる・物事の手順を素早く考えられるといったよさがあり、昨今では運転適性検査の中でも空間認知能力がはかれるものがあるようです。

空間認知能力の必要性

この空間認知能力が安全運転上でどのような影響を与えているのか、その必要性について下記の通り説明していきます。

空間認知能力が高いドライバーは、

1、交通事故の予防

道路上の周囲状況を正確に把握し、事故のリスクを予測することができます。適切な距離を保ち、他の車両や歩行者の動きに対応することで、衝突や接触事故を回避することができます。

2、安全な車線変更

車線変更や転回時に周囲の車両の位置や速度を正確に把握できます。これにより、適切なタイミングやスペースを見極めて車線変更を行うことができ、衝突や追突事故を防ぐことができます。

3、交差点や横断歩道の安全確保

交差点や横断歩道での信号や歩行者の動きを正確に認識できます。これにより、適切な優先順位を守り、歩行者の安全を確保することができます。

4、適切な速度制御

道路上の車両や障害物の位置や距離を正確に把握できます。これにより、適切な速度で運転することができ、急ブレーキや急ハンドル操作を避けることができます。

5、予測運転

周囲の車両や交通状況を予測することができます。これにより、他の車両の行動や交通の流れに合わせて運転することができ、円滑な交通を実現することができます。

空間認知能力が与える影響

空間認知力は単に事故予防だけでなく、運転の効率性にも関わっています。

適切な空間認知力を持つドライバーは、交通の流れや道路上の状況を適切に判断し、スムーズな運転を実現することによって、渋滞の軽減や交通の円滑化に貢献することができます。

さらに、空間認知力の向上は状況判断能力や運転技術の向上にもつながり、適切な距離感や速度感を持ち、周囲の変化に柔軟に対応することができることにより、安全かつスムーズな運転を実現できます。

筆者は加齢も影響しているのか空間認知能力の低下を感じることもあり、自分自身でその能力低下を補償する運転を心がけています。

具体的な補償行動を紹介すると、

・運転に集中することで、周囲の状況や交通ルールを理解し、可能な限り注意を払う。

・前方車両との適切な車間距離を確保し、余裕を持った距離を保つことで十分な反応時間を確保する。

予測運転を心がけることで、前方の車両や周囲の交通状況を予測し、事故や危険な状況を早々に回避する。

・適切なスピードコントロールを行うことで、自身の限界や能力に合わせ、速度を調整する。(速度が速すぎると、周囲の状況を把握するのが難しくなります。)

このように自分自身の空間認知能力を客観的に把握することで、より安全な運転行動の選択ができるようになるのではないでしょうか。

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