正しい緊急自動車のゆずり方

9月9日は「救急の日」です。
「救急の日」は「救急医療週間」とともに、救急医療及び救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深め、救急医療関係者の意識の高揚を図ることを目的に昭和57年に定められました※。
東京消防庁によると、管内における令和5年中の救急出動数は約92万件あったそうです。
今回は「救急の日」にちなみ、正しい緊急自動車のゆずり方について、クイズ形式で考えていきたいと思います。
※現在の管轄は、厚生労働省・総務省消防庁

Q1.交差点に差しかかるタイミングで後方から消防車がサイレンを鳴らしながら近づいてきた。一般自動車がとるべき正しい運転行動はどれ?

①流れに乗って交差点に進入し、場所を選ばず一時停止をする。
②流れに乗って交差点に進入し、右側を空けて一時停止をする。
③交差点への進入を避け、道路の場所を選ばず一時停止をする。
④交差点への進入を避け、道路の左側に寄って一時停止をする。

正解:④

Q2.一方通行の道路を走っていたら正面からパトカーがサイレンを鳴らしながら向かってきた。一般自動車がとるべき正しい運転行動はどれ?

①道路の状況に関わらず、左側に寄って一時停止をする。
②道路の状況に関わらず、右側に寄って一時停止をする。
③道路の状況によっては、右側に寄って一時停止をする。
④道路の状況によっては、左側に寄って低速走行をする。

正解:③

Q3.片側二車線の道路で後方から緊急走行してきた救急車に道をゆずった。道をゆずったあと、一般自動車がとるべき正しい運転行動はどれ?

①前方を行く救急車に追随し、遅れを取り戻す。
②前方の一般自動車を追越し、流れを早く戻す。
③後方の一般自動車に追越しをさせないよう、発進を急ぐ。
④後方の一般自動車に先をゆずり、落ち着いて発進する。

正解:なし

解説

交差点やその付近で緊急自動車が近づいてきたときは、交差点を避け、道路の左側に寄って一時停止をすることが原則です。その付近とは、5m以内が目安です。
一方通行の道路で、左側に寄るとかえって緊急自動車の妨げとなるようなときは、道路の右側に寄ります。
緊急自動車に道をゆずったあとは、我先にと発進を急がず、また必要以上の停止を続けず、交通の円滑を図ります。
停止時、停止のための進路変更時、発進時の合図をお忘れなく。

根拠

根拠となる道路交通法は以下の通りです。

【道路交通法第40条(緊急自動車の優先)】※一部抜粋
交差点又はその附近において、緊急自動車が接近してきたときは、路面電車は交差点を避けて、車両は交差点を避け、かつ、道路の左側(一方通行となっている道路においてその左側に寄ることが緊急自動車の通行を妨げることとなる場合にあっては、道路の右側。)に寄って一時停止しなければならない。

罰則

緊急自動車の妨害をしたときの罰則は以下の通りです。

交通違反の種類 点数 反則金の額(普通車)
交差点優先車妨害 1点 6,000円
緊急車妨害等 1点 6,000円

今回は「救急の日」にちなみ、正しい緊急自動車のゆずり方について、クイズ形式で考えてまいりました。
緊急自動車は、お馴染みの救急車・消防車・パトカー以外にも応急作業用自動車など、多数存在します。
走行中にサイレンが聞こえたら、慌てずに道路状況を確認し、とるべき運転行動に移りましょう。
その行動で、92万分の1の命が救えるかもしれません。

コラムの定期配信はこちら!

担当者のご紹介

安全教育エキスパートはこちら!

公式Facebookはこちら!

マジオネットのオンライン教育

★ネット環境があればどこからでも受講可能!
★PC、タブレット、スマートフォン等マルチデバイス対応!※1
※1:ご利用のOS、ブラウザ等により、一部ご利用になれないデバイスがございます。

無料体験申し込みページはこちら!