雨の日こそ「慎重さ」が命を守る

悪天候・夜間の運転で気をつけたいこと

雨の日の運転は、晴天時に比べて視界が悪くなり、路面も滑りやすくなることから、事故のリスクが一気に高まります。
普段と同じ感覚でハンドルを握っていては、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
だからこそ、悪天候の多い梅雨時期はいつも以上に慎重な運転を心がける必要があります。

まず意識したいのは、スピードの調整です。

雨に濡れた路面ではタイヤのグリップ力が低下し、ブレーキを踏んでもすぐに止まれない「制動距離の延長」が起こります。
特に高速道路や幹線道路では、少しのスピード超過がハイドロプレーニング現象を引き起こすなど命取りになりかねません。
スピードは控えめに、そして車間距離は通常の1.5倍から2倍を意識することが大切です。

次に注意すべきは、視界の確保です。

雨の日はフロントガラスに水滴が付着し、さらに曇りやすくもなります。ワイパーの状態を日頃からチェックし、必要に応じて早めに交換しましょう。
また、エアコンやデフロスターを適切に使い、窓の曇りをすぐに取り除けるようにしておくことも大切です。

ここに夜間の運転が重なると、状況はさらに厳しくなります。

夜はもともと視認性が低く、雨が加わることでヘッドライトの反射やフロントガラスの乱反射により、視界が一層悪くなります。
対向車のライトや街灯の少ない道路では、歩行者や自転車の存在に気づきにくくなります。
ライトの早めの点灯と、ハイビーム・ロービームの適切な使い分けが不可欠です。

具体的には、対向車や前方に車がいない状況ではハイビームを活用して視野を広げ、他車が近づいてきたらこまめにロービームへ切り替えるようにしましょう。
また、雨の日の夜は歩行者の服装も暗めになりがちで、傘で顔を隠してしまっていることもあります。
「見えていないかもしれない」と思って運転する意識が、事故の予防につながります。

また、路面状況にも警戒が必要です。

水たまりの下にあるくぼみや、マンホール、白線などは特に滑りやすく、夜間にはそれらが視認しにくくなります。
とくに雨天時の交差点やカーブ、橋の上などではハンドル操作やブレーキを慎重に行い、急のつく動作(急ブレーキ、急ハンドル、急加速)を避けるよう心がけましょう。

そして忘れてはならないのが、心の余裕です。

夜間や雨の日はどの車も進行が遅れがちで、渋滞や焦りが生まれやすい状況です。
そんな時こそ「いつもより5分早く家を出る」「無理に追い越さない」「譲り合いの気持ちを持つ」といった穏やかな姿勢が、安全運転に直結します。

雨と夜という二つの条件が重なれば、道路は普段以上に多くの危険を含んだ空間になります。
だからこそ、ハンドルを握る私たち一人ひとりが慎重さと思いやりをもって行動することが、事故の防止と、誰もが安心できる交通社会の実現につながるのです。

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