運転時の錯覚について②

人間の能力は完璧ではありません。
その為、様々な場面で目の錯覚が起きてしまいます。
今日は運転時に起きやすい錯覚を理解し、事故防止に役立ててください。

1、『溶け込み現象』と『蒸発現象』

この現象はトンネルの入り口や出口で起きやすい現象です。

人間の目は急に明るい所から暗い所へ移動したり、逆に暗い所から明るい所に移動すると目が慣れずに目の前の状況が捉えづらくなるのです。
これを『暗順応』『明順応』と言います。

トンネルの入り口では『暗順応』が起こり、特に黒っぽいボディカラーの車は見えづらくなります。
これを『溶け込み現象』と言います。

追突事故の原因のもなるので注意する必要があります。
トンネルに進入する前からライトを点灯するなど、事故防止に努めましょう。

逆にトンネル出口では『明順応』が起きます。

前方の車が光と同調して突然消えてしまったように見える『蒸発現象』が起きます。
この現象に驚いて、急ブレーキを踏むと後続車から追突されるなど、トラブルの原因にもなるので、適切な車間距離を保って慌てないようにしましょう。
この現象は前方の車両が白やシルバーなど明るい車で起きやすいので注意が必要です。

2、『視覚吸引作用』

『視覚吸引作用』は隣の車に自然と寄ってしまう現象です。
特にトンネル内で起こりやすく、隣の車線を走るクルマが徐々に近づいてきた…、という経験はありませんか?
もしかしたら、「視覚吸引作用」が原因かもしれません。

トンネルは四方を壁に囲まれた暗い場所で圧迫感があります。

「壁に当たりそう」という恐怖感が働きます。
すると壁から離れようとして、目線が壁とは反対の方向、つまり隣の車線の方に動きます。
人には、無意識に目線の方へ近づこうとする「視覚吸引作用」があるため、知らないうちに隣車線に寄っていってしまうのです。

もちろん無意識とはいえ、幅寄せは危険な行為。

隣のクルマが近づいてきたと感じたときには、すみやかにスピードを落とすなどして、並走することを避けましょう。
また、自身の錯覚を防ぐためには、少し前方の車道外側線を意識して運転してみてください。

上記に述べたような錯覚は少しの工夫で防げます。
自本自身がどのような道路環境を走行しているのか、どのような錯覚が起きる可能性があるのかを考えて、速度管理や目線の配り方を工夫してください。

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