あなたにすぐ役立つ感情データ

感情の状態には、50以上の種類があります。

一日を過ごす間に、この感情状態がめまぐるしく入れ替わります。また、感情状態というのは、単に楽しいとか、苦しい、とか単独で表面化するものではなく、「うれしさに包まれる中でも気を引き締めようとする」、など、複数の感情状態の強弱をコントロールしたり、バランスを取ったりする働きも、ふつうは常に行われています。

①もっとも危険な感情状態

眠気に影響する医薬品等の服用直後や酒気帯び状態など、感覚が鈍ったり失うような状態では、とっさの正しい判断や行動ができなくなるため、運転を行ってはいけないことは、皆さんもよく理解していると思います。

ここでもう一つ、見逃してはならないのは、このような、服用物等で感覚が鈍る状況が生まれている場合に、感情バランスも取りにくいということです。お酒を飲んだあと、急にトイレに行きたくなると我慢できない経験を、多くの方がしていると思います。

多くの条件や感情要素を、バランス良くコントロールすることができない、また、一つの感情が生まれるとその一つに心を占領されやすい、ということは、事故危険度も高めてしまいます。

②その次に怖い状態

お酒を飲んだ上で、ちょっとした行き違いが、常識では考えられないつかみ合いのケンカに発展している状況を見かけることもありますが、「怒り」の感情に占領される心理状態と理解することができます。危険薬物等の影響による「興奮状態」も、大事故の原因です。

通常、運転を行う場合も、危険な感情状態は、やはり単一感情に気持ちが占領されているときです。悲しみに包まれていたり、試験に合格して有頂天になっていたり、一つの感情状態が大きく心を占領しているときには、危険を察知したり視覚情報を正確に脳に伝える機能が阻害され、事故を起こしかねない状況になります。

③感情状態を思い出してみましょう

「驚き」や、「あわて」など、心理的に自分自身を占領しやすい感情状態、それに次いで、「怒り」や「悲しみ」などのマイナス感情が、注意不足や行動の誤りを起こしやすい感情の種類として特に注意が必要ではないでしょうか。

これら左右されやすい感情の状態を列挙してみましょう。

不安、驚愕 (驚き)、焦燥 (焦り)、緊張、恐怖、怒り、絶望、不満、罪悪感、怨み、苦しみ、悲しみ、切なさ、不思議、困惑、嫌悪、恥、後悔、空虚。

いろいろありますね。

そういえば、「弱り目に祟り目」ということわざがありますが、一時停止見落としの交通違反で検挙されてしまい、後悔しているところで、続いて事故を起こす、ということは、強い感情に占領されて、注意が欠けていて起こる現象とも捉えられます。

気持ちを落ち着けて運転。

それには、何か起こったら、最寄りの安全な場所をみつけて、まずは深呼吸。

大事ですよね。